今が絶品!あじの旨さを味わいつくす!

日本人にとって、古来食用魚として親しまれているあじ。大分の関あじや宮城の灘あじなどのブランドあじは全国各地に存在します。おいしい、大衆魚の代表格ともいえる魚。刺身、焼き魚、煮魚、フライ、さらには加工品まで、さまざまな調理法で味わえます。そんなあじについて、今回は豆知識や選び方、おいしい食べ方まで、まるごと迫ります。

歴史上の人物もその味を絶賛したあじ

あじの名前の由来にはいくつか説がありますが、単純でわかりやすいのは『味がいいからあじ』という説。歴史の教科書で習った江戸時代の儒学者、新井白石も自著の「東雅」で『鰺とは味也、其の味の美をいふなりといへり』と記しています。あじは漢字で「鰺」。魚へんに「参」と書き、『美味しいから参ってしまう』という説も。さらに、元は魚へんに「操」だったのが「参」と間違えたという言い伝えもあり、その由来は実にさまざまです。

でも、味はシンプル!白身魚と赤身魚の中間的な身は、癖のない淡白さと程よい脂を持ち合わせていて、万人に愛される味です。また、漢字の「鰺」においては、『旧暦の「参」月に旬を迎えるから』という説もあります。旧暦の参月は現代の5月。地域によって少々ずれはありますが、あじは春から夏にかけての旬の魚なのです。産卵前の脂が乗った美味しいあじが、店さきにはズラリ並んでいますよ。

種類や型はたくさん!ブランド品もぞくぞく!

あじと一口に言っても、種類は実に豊富です。日本近海では約30属、150種ものあじがいます。代表的な種類ではまあじ、むろあじ、しまあじなどがあげられますが、中でも最もポピュラーなのがまあじではないでしょうか。まあじは日本海や東シナ海に多く生息し、まあじの中でも沖合を回遊する「黒あじ」と、内湾の岩礁などに住み着く「黄あじ」の2種あります。見た目や食味も異なり、「黄あじ」の方が希少で、高級魚として扱われています。

あじは釣り好きの間でも人気です。漁港などの防波堤から釣れるので、初心者やファミリーでも気軽に楽しめます。もちろん、堤防釣りや船釣りなど、ベテランの愛好者も腕をふるいます。とくに横須賀走水の大あじ釣りは有名です。東京湾のくびれにあたる走水は、満潮時に入り込んだ潮が、引潮時に一気に流れ出し、その海流の中で育った走水のあじは一段と身が締まっていて脂がのっているのです。

日本近海は地域特有の地形や海流が独自のあじを育み、ブランドあじとして注目されています。豊予海峡の海流と豊富なプランクトンが生んだ大分県佐賀関の関あじをはじめ、愛媛県西宇和郡の岬(はな)あじ、宮城県延岡市の灘あじ、大分県豊後水道の枝あじ、島根県浜田市のどんちっちあじなど、本当にたくさんのブランドあじが存在します。それぞれの美味しさを食べくらべてみたいものです。

おいしく食べるために知っておきたいこと

●おいしいあじの見分け方
あじを選ぶ時にまず注目したいのは鮮度です。目が澄んでいて、エラが鮮やかな赤色のもの、鱗にぴかぴかの光沢があり、ひれや体に傷がないものが新鮮で良い目印となります。次に、脂がのっているかどうか。腹全体が丸く太っているものは、脂がのっている証拠です。

●あじのさばき方
あじは家庭で調理するのに比較的扱いやすい大きさのため、さばいてみるのもおすすめです。刺身にするなら3枚おろし、干物にするなら背開きや腹開きにしましょう。刺身など、生で食べる場合は小骨を抜く骨抜きも用意してくださいね。おうちで新鮮なあじをさばいてみるといっそうおいしく感じることができるかもしれません。
ポイントは「ぜいご」を削ぎ落とすこと。あじには、尾びれの付け根に「ぜいご」と呼ばれる、硬いとげ状の部分があります。これは後ろからの攻撃から身を守ったり、泳ぎを制御したりするためにうろこが変化したもの。まるのまま食べる際には、先に削ぎ落としておきましょう。

どんな食べ方にもマッチする、バランスの取れた旨み

生で良し、焼いても良し、煮付け、フライ、干物にしても良し。日本人が古来より食べてきただけあって、あじの調理法は実にさまざま。脂の甘みや身のうま味、ほどよい歯ごたえがあるゆえに、いろんな食べ方に合うのでしょう。

家で食べる定番といえば、やっぱりあじフライではないでしょうか。サクサクのころもに肉厚でふんわりした身にかぶりついた時のうま味はたまりません。5センチから8センチ程度の小さなあじなら、丸ごと揚げて食べることもできます。冷凍してお弁当に使うのもおすすめです。

また、あじの名産地にはご当地グルメもあります。伊豆諸島の特産品「くさや」は、むろあじを使い、くさや液につけて干したもの。千葉の「さんが焼き」は、味噌と一緒にたたいたあじのなめろうを貝殻に詰めて焼いたもの。愛媛ではすり身と味噌、出汁、薬味を入れた「さつま汁」、静岡ではごはんにあじのたたきを乗せてお茶漬けにする「まご茶漬け」など。現地に足を運んだ際には、ぜひとも食してみたいものですね。

 

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